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集中して仕事に取り組める優先順位の決定方法
仕事の量が多すぎて優先順位が決められない。
頭の中で「あれもやらなくちゃ・・」「これもやらなくちゃ・・」と浮かんできて集中できない。
あなたは、そんな悩みがありませんか?
バックオフィスの仕事は広範囲にわたり細かい仕事も多く、社員からも毎日依頼や相談が寄せられますよね。
だから、目の前の仕事に取り組んでいても他の仕事が気になりだして、優先順位がコロコロ変わってしまう。
これでは集中できないし、エネルギーものらず効率が悪くなります。
今回は自分のエネルギーを浪費せずに集中して仕事に取り組める「優先順位の決め方」についてお伝えしていきます。
- 「〇〇の仕事はやる」「▢▢の仕事はやらない」と決める
- 優先順位は点数化してから決める
仕事の優先順位が決められない理由
目の前の仕事に取り組んでいるとき
「さっき上司から指示された仕事をいつやろうか?」
「あの社員からの相談には、どのように回答しようか?」
など、他のことが気になりだして手がつかなくなってしまうことがありませんか?
こんなとき、頭の中でなんとか整理しようとするのですが、ゴチャゴチャするばかりで優先順位は決められません。
でも、脳のエネルギーは消費し続けています。
車で例えるなら「アイドリング」の状態。
ガソリンは消費し続けているけれど、走行距離はゼロですから効率が悪いですよね。
エネルギーがなくなれば疲れてきますから、仕事に集中することもできなくなります。
では、こんなときどうすればいいのか?
まずは頭の中のゴチャゴチャを取り除くことから始めましょう。
仕事の優先順位を決めるためのポイント
ポイントは「やる」「やらない」を決めることです。
例えば
- A社員から相談されていた案件は今日の午後にやる
- 給与の入力処理は今日やらない
- 先ほどの上司からの指示は明日の午前中にやる
など、
「今日は〇〇をやらない」
「▢▢は明日やる」
などと、明確に決めてしまいます。
決めないから、頭の中がゴチャゴチャしてしまうのです。
他にも、直近の仕事以外で長期間に渡って気になっていることがあるのなら
「その仕事は本当にやるのか?」
「やる必要があるのか?」
と自問してみます。
そして
やらないのなら、もうやらないと決める。
やるなら、いつやるかを決める。
もしくは、◯月◯日に再考すると決める。
このように「決める」ことをしていくと、目の前のことに集中できるようになります。
頭の中にたまっていたモヤモヤが吐き出されて、スペースが空く感覚になるのでスッキリします。
気持ちも軽くなるのでオススメです。
仕事の優先順位を決める具体的な方法
頭のゴチャゴチャがなくなりスッキリしたところで、今度は仕事の優先順位を決めていきましょう。
そのときに「時間管理のマトリックス」を参考にしている人も多いのではないでしょうか。
以下のような図のことです。
重要度と緊急度の2軸で分類し、4つの領域にわけられています。
- 第1領域:緊急かつ重要
- 第2領域:緊急ではないが重要
- 第3領域:緊急だが重要ではない
- 第4領域:緊急でも重要でもない
この4つの領域のうち、私たちはどうしても「第1領域」ばかりを優先してしまいがちです。
そうすると
- 人事考課や中長期の目標達成
- 組織づくり
- 人材育成
などの重要な仕事である「第2領域」に取り組めなくなります。
だから
この第2領域を重視していくことが大切ですよ!
ここを意識していきましょう!
と、よく言われますね。
でも、これだけではなくて、自分の心理面にも影響が出ることも知っておいてほしいのです。
それは
「エフィカシー(自己効力感)が下がること」です。
エフィカシーとは「目標に対して自分は達成できると思える感覚のこと」です。
例えば、あなたの会社に人事考課や目標管理制度などがあれば、各期ごとに目標を設定しているは
ずです。
目標達成は昇給や昇進につながりますから、なんとか達成したいと思っていますよね。
その目標は、マトリックス内の「第2領域」にあります。
けれど、緊急度が高い第1、第3領域を優先してしまうと第2領域に取り組めません。
そうなると
- この目標は達成できないのではないか
- ムリなのではないか
- 昇給も昇進もできないかもな
と、思えてきてエフィカシーが下がっていくのです。
エフィカシーが下がり続けると自信が持てなくなり、目標に向かっていくエネルギーがなくなってしまいます。
これでは成長できず、キャリアも伸びず、停滞するだけです。
だから、なんとか第2領域に取り組むために、緊急の仕事をさっさと終わらせようと考えます。
でも、バックオフィスは緊急の仕事が次々と入ってきます。
だから、第1領域ばかりの仕事をすることになってしまう。
このループを続けている限り、いつまでも第2領域に取り組めません。
重要な仕事を先にスケジュール化する
では、第2領域の仕事をするためにどうしていけばいいのか?
まずは「第2領域の仕事を毎日1時間だけでもやっていけないか?」と、考えてみます。
もし1日1時間作れるのなら、単純計算で年間365時間を使えることになります。
このように第2領域に使える時間を見積もってみましょう。
見積もってみると、意外と使える時間があるなあと思うかもしれません。
逆にその見積もった時間で足りないと思うなら日々の時間を調整していきます。
そして、第二領域で使う時間を先にスケジュールに入れてしまうことがポイントです。
緊急ではなくて、重要なことを先にスケジュール化してしまうのです。
ただし、スケジュール化していても、目の前にある緊急の仕事に目が向いてしまいがちです。
なので、目のつくところにスケジュールを貼っておくとか、定期的にスケジュール表を見直すなどの対策をオススメします。
仕事の優先順位を点数化する方法
あなたは優先順位を決めるとき、
「〇〇仕事は4つの領域の中でどこに当てはまるだろうか?」
と、なんとなくで決めていないでしょうか。
なんとなくだと
重要なのはわかるけれど、どのくらい緊急なのか?
順位はどうつければいいのか?
など、判断に迷うことになります。
そこで今回は
「緊急度+重要度の合計点数(5点満点)」を使って順位決めする方法をお伝えします。
例えば次のような表になります。
やること | 時間(分数) | 緊急度 | 重要度 | 合計点数 | 優先順位 |
---|---|---|---|---|---|
メールの返信 | 10 | 5 | 2 | 7 | 2 |
給与の入力処理 | 60 | 4 | 3 | 7 | 2 |
人事評価の項目決定 | 180 | 3 | 5 | 8 | 1 |
社内通知文の作成 | 40 | 2 | 3 | 5 | 3 |
まず、「やること」を書き出してから、他の項目を決めていきます。
このとき注意してほしいポイントが2つあります。
ポイント1:重要度・緊急度を先に決めていくこと
時間(分数)から決めてしまうと、時間の長短で重要かどうかを判断してしまいがちです。
なので、まず重要度・緊急度から決めて、そのあとに時間(分数)を決めていってください。
時間は経験していないことなら、ざっくりで決めるしかありません。
経験しながら調整していきましょう。
ポイント2:「やること」は具体的にイメージできるまで分解する
もし、やることの具体的な作業手順がイメージできないのなら、細かく分解してみましょう。
例えば、「人事評価の項目決め」なら
- 他社事例を調べるのに60分
- 評価項目を出すのに60分
- 項目の定義を決めるのに60分
のように書き出してみます。
このように具体的な作業手順と時間をイメージできていたほうが、取り組みやすくなります。
仕事の優先順位を決めたあとに気をつけること
優先順位を決めることはできた。
でも、いざ行動に起こそうとすると、慣れていて手のつけやすいところから始めてしまいがちです。
先ほどの例なら、給与の入力処理や社内通知文の作成などのルーチンワークですね。
しかし、こうした仕事の中には、いますぐやらなくていいものがあるはずです。
まず納期を確認して、ズラせるものはズラしたうえで、いつやるかを決めていく。
そして、重要度の高い第2領域に使える時間を確保していきます。
ただし、第2領域はこれまでやったことのない、新しい仕事が含まれますよね。
だから、どうしても取りかかるのに腰が重くなります。
そんなときは、緊急度が高くて時間のかからないもの(メールの返信)などから始めて
その後に重要なことへ取り組んでみてはどうでしょう。
自転車に乗るとき、出だしはペダルが重いので結構エネルギーを使いますよね。
でも、走り出すとペダルは軽くなりエネルギーは少なくても走ることができます。
それと同じで、まず自分が軽く動ける状態にしてから、第2領域に取りかかるとスムーズに取り組めます。
最後に
今回は、仕事の優先順位を決めていく方法についてお伝えしてきました。
バックオフィスの仕事はやることが多いです。
毎日、あれやこれやと社員の依頼や細かな仕事が押し寄せてきます。
すべてをこなしていこうとするとエネルギーが切れて疲弊してしまいます。
そこで
「〇〇の仕事はやる」
「▢▢の仕事はやらない」
と判断してから
「やるならいつやるかを決めていく」
今、決められないのなら「◯月◯日に再考する」
のように「決める」ことで頭の中がスッキリします。
そして、「緊急度+重要度」で点数化して優先順位を決めていきましょう。
第2領域の仕事に取り組むことで、エフィカシーが高まっていきます。
そのエフィカシーは、目標を達成していくための原動力にもなります。
優先順位が決められずに悩んでいるのなら、今回お伝えした方法を試してみてください。