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「楽しい」という感情がわからない人へ、その理由と取り戻す方法とは?
「楽しい」という感情がわからない。
「楽しい」とはどんな感情だったか・・よく思い出せない。
だから、毎日がつまらないし、なんとなく生きているような気がする。
あなたは、そんな悩みを抱えていませんか?
仕事はできて当たり前であり、褒められることも認められることも少ない。
ちょっとしたミスで上司から小言を言われて、家に帰ってからはそれほど面白くない動画を受身的に見て1日が終わってしまう・・・
SNSを見ると、楽しそうにしている人ばかりで自分との違いに愕然とする・・・
楽しさを感じなくなるのは、こうした日常の繰り返しにより、徐々に感覚がマヒしてきて「心の不感症」になっていることが原因です。
そこで、今回は「楽しい」という感情を取り戻すための方法をお伝えします。
「楽しい」という感情がわからなくなる理由
心が過負荷になると感情を抑制する
私たちは日々、喜怒哀楽を感じながら生きています。
楽しい、うれしい、おもしろいときは笑顔がうまれます。
逆に、辛い、悲しいときは胸の奥がギュッと締め付けられますし、怒りを感じる時は頭に血がのぼるなど、感情と身体は連動しています。
だから、笑顔が出たときは「ああ。私は喜んでいるのだな」と認識できますし、胸が締めつけられるときは「私は悲しいんだ」と感じることができます。
こうした喜怒哀楽の感情のうち、喜びや楽しみならいくらあっても構いませんが、怒りや悲しみはできるだけ感じたくないですよね。
でも、ストレスや疲労が積み重なると、こうしたネガティブな感情が大きく膨らんでしまいます。
すると、心は感情的な反応そのものを抑制しようとします。
これは心が過負荷になって「これ以上は受け止められない」と自己防衛モードに入り、感情を制限するように働くためです。
心の感度を下がると「楽しさ」を感じなくなる
例えば「評価されない仕事、つまらない仕事をしていて辛い」と感じている人がいるとします。
そんな仕事をしている自分を見たくない、認めたくないという、暗くジメッとしたイヤな感情がある。
そのイヤな感情に触れたくない、身体で感じたくないと思い続けていると、心は徐々に感情を制限していきます。
言い換えれば、心の感度を下げていくのです。
心の感度を下げることで、つまらない仕事をしている自分を見ない、辛いことイヤなことを見ないようにしていきます。
たしかに感度を下げてイヤなことを見ないようにすれば、つらさ、悲しさも身体で感じずに済みます。
でも、このやり方はデメリットが大きいのです。
身体で感じなくなるから、自分では気づかないうちに、悲しいこと、辛いことが積もり積もっていきます。
すると、徐々に感情がマヒしてしまうのです。
その結果としてポジティブなことまで感じにくくなる。
目の前に楽しいこと、うれしいことがあっても、横目でチラッと見るだけで流れていってしまうのです。
これでは、毎日の生活から「楽しさ」は感じられないし、充実した人生から遠ざかるばかりです。
「楽しい」という感情を取り戻すための3つの方法
では、どうすれば「楽しい」という感情を取り戻すことができるのか、今回は3つの方法をお伝えします。
すべてを認めて受け入れること
1つ目は「すべてを認めて受け入れること」です。
仕事で「楽しい」という感情がわかない、つまらない、と感じているのなら、今そう思っている自分をそのまま認めていきます。
認めて受け入れるとは、良いとか悪いとか判断を下すのではなく、ただそうだと認識して、事実として飲み込むイメージです。
会社に行くのがイヤだと感じたら「今わたしはイヤだと感じているな」と認めて受け入れる。
「こんな仕事つまらなくてイヤ」「上司が評価してくれないから苦しい」と感じたら、それも認めて受け入れる。
これを自分の感情が出てくるたびにやっていきます。
そうしていくと、自分の感情に対して客観性が持てることにあわせて、自分の心に意識を向けられるようになり、心の感度が取り戻せていくという効果があります。
「認めて受け入れる」がわかりづらければ、紙に書き出すでもOKです。
「誰も褒めてくれないからつらい」と思ったら、そのまま書き出します。
書き出すことで、その感情から距離が取れるようになるので、「ああ、自分はこんなふうに感じているんだな」と客観的に見られます。
客観的に見ることができると、イヤな感情でも冷静に受け入れることができるようになっていきます。
「楽しい」という感情を言語化すること
2つ目は「楽しいという感情を言語化すること」です。
今、楽しいという感情がわからなくなっていますから、言葉でも表現できない状態だと思います。
その状態で「楽しい」という感情を引っ張り出そうとしてもムリがあります。
そこで過去を振り返り、「あのとき、楽しかったなあ!」と心から思う瞬間を思い出してみてほしいのです。
仕事だけでなく、プライベートでもOKなので、ぜひイメージしてみてください。
例えば、私は山登りが好きなので、仲間と一緒に頂上でご来光を見たときの感動と楽しかった気持ちが身体に残っています。
そうした楽しい瞬間をイメージできたら、ここから「楽しい」の要素を取り出していきます。
私の事例でいえば
- 仲間と一緒に行動するが楽しい
- 頂上にたどり着いた達成感が楽しい
- 登りきったことが楽しい
- 自然と一体化することが楽しい
などのように
「楽しい」の要素を紙に書き出して、言語化してみるのです。
言語化してみると、頭の中だけで考えていたときに比べて、なにを楽しいと感じているのかが、より明確になってくるはずです。
仮に、やりきることに楽しさを感じているのなら、「最近、やりきったことはないか」に目を向けてみます。
目を向けてみると、日常に流されて気づかなかった出来事が見えてきます。
そこにフォーカスしてみると
「そうか、これ最後までやりきっていたな」
「あれもできていたな」
と、やりきった楽しさ、うれしさに気づくきっかけになります。
さらには「自分は、結構頑張っているな」と、自分の頑張りにも気づくことができます。
事実をフラットにとらえ直すこと
3つ目は「事実をフラットにとらえ直すこと」です。
フラットとは「偏りのない」ことです。
私たちは「いま頭の中に浮かんでいる考えが事実だ」と、偏ったとらえ方をしてしまう傾向にあります。
どういうことかというと、「楽しくない」と考えている場合、頭の中では「今=100%楽しくない」となっています。
楽しいことが1ミリもないようにとらえているのです。
だから、仕事で「ありがとう」と言われても、うれしさ、楽しさを感じないし、テレビでお笑い番組を見ても、楽しくないところばかりに視点が向くので笑えません。
しかし、「100%楽しくない」は事実ではありませんよね。
クスッと笑えたり、心がほんのりあたたかくなる瞬間だって必ずあるはずです。
つまりは「楽しくないと感じていることが多い」と言い換えられます。
このほうが事実をよりフラットにとらえていると言えます。
このようにとらえ直すと、
頭の中を「今=楽しくない」から「今=楽しくないと感じていることが多い」に変えることができます。
すると、「今=楽しいこともある」という考え方もできるわけです。
楽しいこともあると認識できれば、私たちはその楽しいことを探し出すことができます。
このように事実をフラットにとらえ直すと、徐々に「楽しい」ことに視点が向いていきます。
以上、3つの方法をお伝えしましたが、ご自身の取り組みやすいものから試してみてください。
「楽しい」という感情がわからなくなる前にできること
楽しいという感情が取り戻せても「またわからなくなった・・」とならないために、日頃から「楽しい」という感情を味わっておくことが大切です。
冒頭でお伝えしたように感情と身体は連動しています。
もし、身体のどこかで楽しいと感じるような感覚があったら、それに意識を向けるようにしてみましょう。
例えば、なにか胸のあたりに、ジワーッとあたたかいものを感じたら「ああ、自分は楽しいんだな、うれしいのだな」とつぶやいてみるのも効果があります。
他には、いつもと違うルートで通勤する、別のカフェでコーヒーを飲むなど、自分のルーティンを変えてみることで、新しい「楽しさ」に気づくこともあります。
仕事なら、「ありがとう」と言われたら、その言葉をそのまま受け入れてみる。
「いやいや、そんな大した仕事じゃないから」と思わずに、日常のなにげない「ありがとう」をじっくりと味わってみるのです。
「ああ、自分は感謝されることをしたんだな」と、自分を褒めてやるでもOKです。
たとえ、小さな楽しさでも、それが積み重なっていくと大きな「楽しさ」の山を作ることができます。
最後に
今回は「楽しい」という感情がわからないときの方法についてお伝えしました。
人は、楽しい、うれしいといったポジティブな感情も、悲しい、つらいといったネガティブな感情も両方を感じながら日々を生きています。
どちらも生きていくためには必要な感情だと思うのです。
誰しもネガティブな感情は感じたくないと思うものですが、感じないようにしよう、消してしまおうとすると、徐々に感覚がマヒしてきて、心の不感症になってしまいます。
そうなると、楽しい、うれしいといったポジティブな感情まで感じられなくなります。
それでは、人生における豊かさからどんどん遠ざかってしまいます。
感情は人生を豊かにしていくものです。
いま「楽しい」という感情がわからなくなっているのなら、今回お伝えした方法を参考にしてみてください。