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部下に気をつかいすぎて疲れてしまうときの対処法
「もう疲れた・・・」
「なんでこんなに気をつかわないといけないのだろう・・・」
仕事を終え家路につく電車の中で、身体が鉛のように重く感じ疲労感を覚えることがないでしょうか?
心理学者のアドラーが「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言ったように、職場でも人間関係の悩みは尽きません。
あなたは部下に気をつかい、言いたいことがあってもグッと抑えこんでいませんか。
このように部下に気をつかい続けているとストレスが溜まるばかりですよね。
こんなときに取り入れてほしいのが、これからお伝えする2つの考え方です。
部下に気をつかいすぎて疲れているのなら次の考え方を取り入れましょう
・「職場の人間関係はよくない」を基準にする
・「良いリーダーでありたい」をやめる
部下に気をつかいすぎて疲れてしまうときの対処法
部下に気をつかいすぎる人は、真面目な人が多いです。
真面目がゆえに「良い人間関係をつくらなければならない」と思いこみ、うまくいかないことで自分を苦しめてしまうことがあります。
もし、苦しいなあと感じているなら、次のような考えを取り入れてみてください。
「職場の人間関係はよくない」を基準にする
日本労働調査組合が、2021年に発表した職場のアンケート結果によると
1. 職場の人間関係を良好と感じているのは全体で32.1%
2.年代別では20代が38.6%、30代が29.8%、40代が27.7%
3.職場の人間関係を理由に退職、転職を検討したことがあるのは58.5%
という結果になっています。
実に6割もの人が人間関係で退職、転職を考えているのです。
その理由が上司なのか部下、同僚なのか、その内訳はわからないのですが、この調査からわかるのは「そもそも職場の人間関係はよくない」ということです。
私は何回か転職を経験していて、大企業から中小企業まで複数の会社で勤めましたが、どの会社でも人間関係の問題(パワハラ、セクハラ含めて)はありました。
その度に窓口として対応してきましたが、人はそれぞれ性格や価値観なども異なりますから、人間関係の問題が出てくることは当然なのかもしれません。
では「職場の人間関係はよくないのが当たり前」と考えたとき、あなたはどう感じるでしょう?
「人間関係がよくないからこそ、部下に気をつかわないとダメだ」と思いますか。
もちろん、気を遣うことが悪いわけではありませんが、ストレスが溜まるばかりなら考え方を改めたほうがいいです。
オススメは「職場の人間関係は必要最低限でいい」という考え方です。
後ろ向きに感じるかもしれませんが、仕事を進めていくためには報連相さえしっかりしておけば問題ありませんよね。
「それ以上に関係を深めていく必要はない」と割り切るのです。
精神科医 樺沢紫苑氏の著書『ストレスフリー超大全』でも紹介されていましたが、対人関係療法において「対人関係の三重円」という考え方があります。
円の一番内側は「重要な他者」で、家族・恋人・親友などが属し、あなたにとってかけがえのない人達です。
そのひとつ外側は「友人や親戚」。
さらに外側に「職業上の人間関係」などが入ります。
「多くの人はもっとも外側の人とも親密な人間関係を築こうとして、多くの精神的エネルギーを浪費して精神的に疲れてしまう」と、樺沢氏は述べています。
会社で仕事をしていくには、部下とのコミュニケーションが大事なのは確かです。
でも、必要最低限のコミュニケーションでも仕事は進みます。
それに、会社の人間関係はあくまで会社内だけのものです。
その証拠に転職や退職すれば、あっという間に疎遠になって縁が切れます。
一方、家族や親友はあなたの人生においての関係になりますし、かけがえのない大切な存在ですよね。
ならば、職場の人間関係ではなく、あなたにとって大切な家族や親友との関係を深めるために多くの時間を使ったほうが有意義です。
職場の人間関係は後回しでいいのです。
「良いリーダーでありたい」をやめる
リーダーになったのだから「良いリーダーでありたい」「良いリーダーと言われたい」と、誰でも思いますよね。
ですが、良いリーダーとはなんでしょう?
部下から慕われることでしょうか。
部下から嫌われないことでしょうか。
いつも気をつかうあなたの中には、こうした「良いリーダー」の定義があるはずです。
でも、慕われることも、嫌われないことも、すべて相手の気持ち次第です。
あなたがいくら気をつかっても、相手の気持ちはコントロールできません。
自分のコントロールできないことに気をつかい続けていてもストレスが溜まるだけです。
だから、相手基準の「良いリーダーでありたい」という考え方はもうやめにして、
自分はリーダーとして
どうありたいのか
どうなりたいのか
あくまで自分基準で考えたリーダーを目指していきましょう。
もし、自分基準が今は見えていなくても「相手基準のリーダはやめる」と決断し行動していくことで、目指すリーダー像がだんだん見えてきます。
最後に
部下に気をつかいすぎてしまう人は「部下とはよい関係でいなければならない」「部下に慕われなければならない」といった考え方にとらわれがちです。
でも「対人関係の三重円」でお伝えしたとおり、円の一番外に位置する「職場の人間関係」は業務に支障がでない最低限でいいのです。
相手基準のリーダーを目指してもストレスが溜まるだけですからやめましょう。
部下との人間関係にストレスを感じているのなら、今回の考え方をぜひ取り入れてみてください。