\ いつでもすぐに解除できます /
時間もお金もかけずに内定辞退を減らす効果的な3つの方法
あなたが中小企業の採用担当者なら、きっと「採用活動」に悩みがあると思いますが、いかがですか?
大手企業ならいざ知らず、ハローワーク、人材紹介会社、求人広告、社員からの紹介などを駆使したり、あれこれ工夫するけれど人がこない。
なんとか面接までごきつけるも選考途中で辞退、ようやく内定を出したと思ったら「他社に決めました」と言われる・・
特に「内定辞退」されると、これまでの労力と時間が水の泡になる。
「もう勘弁してくれ、、、どうすればいいのよ・・・」と、つぶやき途方にくれる。
「結局、うちは中小企業だから仕方がないのよ・・」と、あきらめ感に支配される。
私も総務人事担当として採用活動をしていたとき、同じ悩みを抱えていました。
でも、求職者を引き寄せ、内定辞退を減らすために、まだできることはあります。
今回はその方法をお伝えしていきます。
時間もお金もかけずに内定辞退を減らす効果的な3つの方法
人材会社リクルートキャリアが、2021年卒の学生さんを対象に実施した調査では、2020年10月1日時点での内定辞退率が60.6%。
2020年卒は、65.6%
という結果になっています。
内定辞退率は、60%を超えています。
採用担当者として、こんな高い数値は見たくないですね。。
でも、辞退率が急に改善することはないでしょうから、これからしばらくはこの状況が続くと見るべきではないでしょうか。
では、学生さんが内定辞退する理由はなんでしょう?
人材会社マイナビが、2023年卒の学生さんを対象に実施した調査では、次のような結果になっています。
この結果を見てどう思われるでしょうか?
ランキング上位にある「志望度の高い企業」に流れてしまうのは仕方ないとしても
面接官と一緒に働きたくないと思った
面接官の態度が悪かった
この2つがトップ10に入っています。
あなたは、これまでの面接を振り返ってみてどうでしょう。
相手に「この人と一緒に働きたくない」と思わせてしまうことはなかったでしょうか?
経験のある総務人事担当者であれば気をつけておられると思いますが、面接に同席している上司や役員が、とんでもない言動をすることがあります。
・学歴や学校の成績を馬鹿にしたり、相手を追い込むような圧迫面接をする。
・答えるのが難しい質問をして自信を喪失させる。
・足を組んで仏頂面で質問をする。
隣で「おいおい、やめてくれよ!」「打ち合わせが足りなかったか・・」と悔やみながら面接を終えた経験もありました。
このような面接を受けた人が「この会社に入社したい!」と思ってくれるはずがありません。
逆に「この会社の面接官は最低だ!」とネットに書き込まれるリスクが高まるだけです。
面接を受けた人が、いつか自社のお客さんになってくれるかもしれない。
そんな思いもなく、面接官として相手に合否をつける一方的な視点になっていると、自社に引き寄せることは難しいですし、選考辞退・内定辞退をへらすことはできません。
他にもマイナビの調査によると
入社を決めた理由として
「企業の社員の雰囲気や人柄が自分に合っていると感じたから」と答えた人が約4割います。
また、他社の調査でも「社風が合っていると思うから」という理由も、よく上位にランクインしています。
社員の雰囲気も社風にしても、正直なところ入社してみないとわからないと思うので、おそらく面接官の印象で判断している割合が高いでしょう。
つまり、求職者は会社の顔である面接官を通して会社を判断している。
そのことにもっと意識を向けるべきだと思うのです。
相手を引き寄せ、内定辞退を減らす3つの対策とは
では自社に引き寄せるために、「この会社で働きたい」と思ってもらうために面接官としてどのように対応すればいいのか、今回はすぐにできる3つのポイントをお伝えします。
「選ぶ」から「選ばれる」に意識を変える
まず1つ目は、採用に関する意識を変えることです。
面接官である以上、求職者の能力や人柄などを見極めて採用の可否を判断する必要があります。
上司や役員への報告、次の面接に進めるためにも、様々な角度から相手を把握しなければなりませんよね。
それはとても大切なことですが、一方的な視点になりすぎる傾向があると思うのです。
一方的というのは「あなたを採用するかどうかは企業側が判断する」というスタンスです。
もちろん採用の可否は判断するのですが、相手にも判断する権利がありますよね。
こちらが「採用します」と言っても「いや、結構です」と言われてしまえば、それでおしまいです。
なのに「相手はうちの会社に入社したい気持ちが強い」という前提で動いてしまい、ときには上から目線で「採用してやる」といった気持ちになっている面接官もいます。
なにが言いたいかというと、採用を成功させるために「相手から選ばれる」ための言動をしていますか?
ということです。
求職者は、企業に興味があるから求人に応募するわけですが、その意欲レベルはマチマチです。
「どうしても入社したい」という人から「とりあえず応募してみようか」という人まで幅広くいます。
「どうしても入社したい」と思ってくれる人が、企業として「ほしい人材」ならベストマッチングです。
ですが、「とりあえず応募してみようか」と思っている人が「ほしい人材」の場合、内定を出したとしても「辞退します」になるのではないでしょうか。
なぜなら、入社への意欲が低いままだからです。
「面接で自分のことを根掘り葉掘り聞かれるけれど、会社のことや仕事のことは、いまひとつわからないまま面接が終わってしまう」
「自分がイキイキと働いているイメージも描けない」
それでは意欲が高まりません。
そこで、相手に入社意欲を高めてもらうために
当社に入社したら
・なにができるか
・どのように成長ができるか
・どんな活躍ができるか
・こんなスキルが身につく
など、自社の魅力や他社との違いを積極的に語っていく必要があります。
他にもいま不安に思っていること、懸念材料はなにかなどを面談の中で把握して、払拭していくことが重要になります。
相手を「選ぶ」という視点はもちろん大切ですが、「選ばれる」ためにはどうすればいいかという意識を持たなければ採用は成功しません。
相手を認めること
2つ目は、相手を認める言動をすることです。
面接では、学生時代に力を入れたこと、努力して実績が出たことなどを質問しますよね。
その回答を聞いて
「ああ、そうなんだね」
「ああ、なるほどね」
くらいで終わらせていませんか?
何人も面接していると、大きな実績を上げた学生さんと比較して「たいしたことやっていないな」と思ってしまう。
社会人としての基準で判断してしまう。
だから、軽く流してしまいます。
でも、自分が学生のときと比較すると、どうでしょう?
学生さんの視点に立ってみたら、どうでしょう?
「おっ!頑張ったんだなあ」と思えてくることも多いはずです。
そしたら、そのまま相手を認めていきましょう。
「それは素晴らしい、よく頑張ったんですね」
「その経験は〇〇の仕事にも活かせると思いますよ」
など、言葉にしてみてください。
承認欲求は誰にでもありますし、頑張ったこと、努力したことを褒められれば、うれしくなります。
「たいした経験でもないな・・」と思いながら発言している学生さんにとっては、大きな自信になるかもしれません。
相手のことを認めてあげると、相手はあなたに親しみを持つようになります。
親しみが大きくなると「信頼」につながっていきます。
「この人は信頼できる」は「この会社は信頼できる」に変わります。
相手を認めることは、自社に引き寄せる要因になるのです。
情報開示は速やかに行う
3つ目は速やかに情報開示をすることです
求職者が採用活動で把握できる情報は、企業が出している求人票や会社のホームページなど限られたものしかありません。
選考フローや教育制度、人事評価制度など、知りたい情報はたくさんあるはずです。
面接で話をしながら、相手はどこに興味があるのか、どの情報を欲しがっているのかをあたりをつけて、こちらから情報提供していきましょう。
面接の時間的制約もありますから広範囲は難しくても、相手が知りたい情報をピンポイントで伝えてあげられれば、納得感が出ますし自社への引き寄せ効果も高まります。
最後に
総務人事担当者にとって、採用活動は本当に苦労しますよね。
ようやく出した内定を辞退されたとき、なんとも言えない気持ちになります。
「自分の努力が足りなかったのか・・」と、自分を責めたり。
自分の会社を否定されたような気持ちになったり。
「ああ、上司や社長になんて言おうか・・」と、目の前が暗くなったり。
「うちの会社の給料が高ければ・・・」
「もっと最先端の技術力があれば・・・」
「もっとネームバリューがあれば・・・」
入社してくれるかもしれないのに、、、と望んでみてもどうにもならない。
それであれば、もうできるところからやるしかありません。
今回お伝えしたことは、お金も労力もかからないものです。
次の面接から取り入れることができますので、ぜひ試してみてください。
内定辞退を減らすことも総務人事担当者の腕の見せどころです。
できるところから始めていきましょう。