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仕事で自分から提案できない人への処方箋
「言われたことはそつなくやれているけれど、総務としてもっと提案してほしい!」
私が総務担当のとき、役員から言われた言葉です。
自分の中には提案したいネタはあるし、やってみたいとも思う。
でも、いざやろうとすると「自分にできるだろうか?」と、不安が浮かんできて
- まだスキルがない
- 知識や経験も不足している
だから、今は無理だなあ・・
もう少し勉強してからにしよう・・
と、提案することを避けていた時期がありました。
このように避けてしまうのは、リソース(スキル、知識、経験などの資源)不足が原因です。
そんなときにやってほしいのは、自分の持っているリソースを再点検することです。
すると「実はすでに持っているリソースで、不足しているリソースを埋めることができる」ことに気づきます。
今回は、あなたのリソースを活用し「仕事で提案できない・・」から脱却する方法をお伝えしていきます。
- 自分の持っているリソースを点検する
- 不足しているリソースは、今あるリソースを活用することで埋めていける
- リソースを活用すれば不安にとらわれず提案していける
仕事で自分から提案できない人への処方箋
「新しい仕事を提案してみたい!」と、思うけれど
なんとなく不安・・
ゾワゾワ感がある・・
このような漠然とした不安を感じて、提案することができなかった経験がないでしょうか?
その不安をそのままにしておくと、ストーカーのようにいつまでもついて回ります。
ストーカーを止めるには、不安の正体を明確にするのが効果的です。
そこで、お伝えしたいのは自分のリソース(スキル、知識、経験など)を点検し活用していくことです。
仕事で自分から提案できる人になるために
例えば、総務担当者として「適正な給与を決める人事評価制度の導入」を会社に提案してみたい!」と、考えていたとしましょう。
でも、「自分にできるだろうか・・」と、不安を感じている。
そこで人事評価制度を導入するにあたって
- 活用できる自分のリソース(スキル、知識、経験など)
- 不足しているリソース(スキル、知識、経験など)
を書き出してみます。
このときのポイントは、リソースの中身を広くとらえていくことです。
人事評価制度導入に直結するスキル、知識、経験などの直接的なものだけではなく
「感情や思考、過去の経験など」の間接的なものまで含めていきます。
つまり、リソースの定義を抽象度の高いものにしてみるのです。
なぜなら、抽象度を高くしたほうが、活用できるリソースを幅広く見つけられるからです。
直接的に活用できるリソースを書き出す
まず、直接的に活用できる自分のリソースを書き出してみます。
- 制度の本を読んだことがあり制度の概要は理解できている
- 以前勤めていた会社では制度があり仕組みは体験している
- 制度のセミナーに2回参加したことがあり資料がある
- 制度を導入している数社の事例を知っている
などですね。
不足しているリソースを書き出す
次に、不足しているリソースも書き出してみましょう。
- 年功評価しか経験がない
- 会社の業績と昇給の連動方法はわからない
- 等級ごとの評価項目の定義づくりがわからない
- 社員を巻き込んでつくっていく自信がない
- 現場の声をまとめた経験がない
- 役員を説得した経験がない
などです。
不足しているリソースを書き出してみると、どうでしょう?
漠然としていた不安の正体が見えてくるのではないでしょうか。
不足しているリソースに目を向けることは
- 能力・知識不足
- 経験のなさ
などを直視することにもなり、拒否感が出るかもしれません。
でも、目をそむけずに書き出してみると、漠然とした不安は感じなくなります。
なぜなら、なにが不足しているのか明確になることで、対処方法を考えることができるからです。
しかし、不足しているリソースに目を向けると、あまりに多すぎて気力を失ってしまうかもしれません。
でも、大丈夫です。
不足しているリソースは、あなたが持っている間接的なリソースで埋めていくことができます。
間接的に活用できるリソースを書き出す
では、間接的に活用できるリソースを書き出してみましょう。
間接的とは、感情や思考、過去の経験、お金、人脈などです。
仕事に限らず、プライベートなことも含めて、自分の持っているすべてのリソースを総動員していきます。
プラベートの経験を活用できないだろうか?
例えば「プライベートの経験というリソースを使ってみたらどうなるだろう?」と、考えてみます。
学生時代、登山部に所属していた。
アルプス山脈に位置する標高3,000m級の高山に登ったとき、激しい雨が降ってきて、体力や気力を奪われ何度も挫折しかけた。
けれど、仲間の励ましもあって登りきり、頂上で見た御来光は一生忘れられない経験となった。
そんな経験を振り返ったとき
・苦しい登山の最中、なにを考えていたのか?
・頂上にたどり着いたとき、なにを思ったのか?
・御来光を見たとき、なにを感じていたのか?
など、そのときの感情や思考などを掘り起こしてみるのです。
- 苦しさの先には、これまで見たことのない景色が広がっている。
- 苦しかったからこそ、達成したときの喜びは何倍にもなる。
- こんな場面をこれからも味わっていきたい。
などが浮かんできたとしたら、その感情や思考を今の自分に取り入れていきます。
制度導入までは苦しいかもしれないけれど、きっと大きく成長した自分になれる!
今までに感じたことのない喜びが待っている!
そう思えれば、前に進むエネルギーになりますよね。
人脈を活用できないだろうか?
他にも「人脈というリソースを活用してみたらどうなるだろう?」と、考えてみます。
知り合いの中で、制度導入した経験のある人はいないか探して聞いてみよう!
あの人なら経験しているかもしれないから、明日電話してみよう!
と、決めて行動することもできます。
経験者の話を聞くことで、不足しているリソースを埋めていくことができますよね。
お金を活用できないだろうか?
他にも「お金というリソースを活用してみたらどうなるだろう?」と、考えてみます。
今、貯金が〇〇万円ある。
このうちいくらまでなら自分への投資に使えるだろうか?、〇〇万円までなら使えるな。
「よし!外部の人事制度構築講座に思い切って参加してみよう!」
「他社の評価項目の定義が掲載された本を買ってみよう!」
と、決めて前に進むこともできます。
研修を受けたり、本を購入して勉強することで、不足しているリソースを埋めることができます。
仕事での経験を活用できないだろうか?
「これまでの仕事経験を活用してみたらどうなるだろう?」と、考えてみます。
これまでいろんな社員の相談ごとにのってきたし話も引き出してきた。
だから、現場の声を集めることはできそうだ。
大勢の社員の前で意見をまとめていくのは苦手だけど、1対1なら自信があるからやれるな。
役員は説得したことがないけれど、上司は説得した経験がある。
その時、なにがうまくいったのか要素を洗い出して使ってみよう。
など、不足しているリソースを埋めることができる経験はたくさんありますね。
このように考えていくと「不足しているリソースは、すでに持っているリソースで埋めていくことができる」とわかります。
それがわかると、むやみに不安を感じることもなくなるので、ムリなく提案できるようになります。
最後に
今回は仕事で提案できない人への処方箋として、リソースの活用方法についてお伝えしました。
なにか新しい提案をして会社に貢献したいし、自分も成長したいと思っている。
しかし、それができずにいると、エネルギーと時間を浪費するだけですし、充実した職業人生にはなりません。
そんなときは、ぜひ直接的、間接的に幅広く自分のリソースを書き出してみてください。
すでに持っているリソースを総動員して活用していけば、不足しているリソースを埋めていくことができます。
あなたの持っているリソースを活用し、自分で提案をしていくことで、豊かな職業人生にしていきましょう。