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禅が教えてくれる失敗を恐れずに意見を言う方法
頭の中には自分の意見がある。
でも、言うことをためらってしまう・・・
そんな場面がありませんか?
総務人事の仕事柄、部署間や社員間での調整役をすることが多いと思います。
それぞれの意見を調整し落とし所を見つけてまとめていくけれど、早く仕事を進めたいから自分の意見は言わない。
言わないことを選択していくうちに、自分を押し殺す習慣ができてしまう。
そして、意見を言わない自分にストレスを感じるようになる。
これ、実は過去の私ですが、あなたはこんな経験ありますか?
こんなとき、ストレスなく自分の意見を言えるようになれたらいいですよね。
そのヒントは禅の教えである、「開き直り」にあります。
失敗が怖くて意見が言えない・・
私は総務人事担当者の頃、とにかく自分の仕事を進めたいという思いが強くて
自分の意見は言わないほうがいい。
と、思っていたときがありました。
頭の中では言いたいことが浮かんでいる。
でも、言ってしまうと
- 調整するのが遅くなる
- 話が中断してしまう。
- 自分の仕事が止まってしまう。
そんな心配をしていました。
他にも、自分の意見を言うことで
「的外れなことを言ったらどうしよう・・」
「能力がないと思われたらどうしよう・・」
「笑われたらどうしよう・・」
という恐れもありました。
一言で言ってしまえば
「失敗するのが怖かった」のです。
私と同じような経験ではなくても、失敗が怖くて意見を言えないことが、あなたにもあるかもしれません。
そんなときは「禅の教え」がヒントになります。
失敗するのは当たり前と開き直る
「禅」とは仏教の一派のことを言いますが、
曹洞宗徳雄山建功寺の禅僧である
枡野俊明氏(平成18年 ニューズウィーク日本版『世界が尊敬する日本人 100人』に選出)の著書
「傷つきやすい人のための図太くなれる禅思考」には
失敗への恐れの妙薬は「開き直り」にある
と、書かれています。
枡野氏が禅僧になるため修行に入った当初は、右も左もわからない状態で何をしても失敗の連続。
挨拶から箸の上げ下ろし、立ち方、歩き方などふるまいの全てにダメ出しをされます。
当時は鉄拳による教えが当たり前であり、とにかく叱られてばかりだったそうです。
朝起きることひとつとっても「寝坊したらどうしよう?!」と寝つけないこともあったとか。
しかし、そんな修行を続けていくと、ふと気づくことがあったそうです。
それは
「失敗するのは当たり前」
という気づきです。
そして、その気づきの中身は「開き直り」だと語っています。
開き直り?
その言葉からはなんだか匙を投げたニュアンスが感じられて
そんなことをしてどうなるの?
と、思われるかもしれませんが
この開き直りによって
「失敗を恐れずに目の前のことに打ち込んでいけるようになった」
と、枡野氏は言います。
失敗したっていいじゃない!
それでチャンスが二度となくなるわけじゃない。
とにかくやってみる。
そんな風に思えてくると
失敗を恐れずに前に進んでいける
と、いうことですね。
やってみなければ失敗するかどうかわからない
私にも開き直った経験がありまして
会社を辞めて独立した当時、お客さんである社長さんの前に座ると
相手が自分よりも位が高いような気がして
「的外れなことを言ったらどうしよう・・」
「能力がないと思われたらどうしよう・・」
「笑われたらどうしよう・・」
と、恐れや不安が浮かんできて、プレゼンの資料をめくる手が小刻みに震えることもありました。
でも、開き直って
「別にどう思われても構わない」
「一生懸命にやるだけ」
「ダメならどうすればいいか、また考えればいい」
そんな風に決めてしまうと、ほんと楽になりました。
社長さんの前に座っても自分の意見を堂々と言えて、結果にも繋がるようになりました。
自分の意見を言うことによって、相手がどう反応するかはわかりません。
賛成する人もいれば、そうではない人もいるでしょう。
でも、それはすべて相手次第。
相手が決めること。
つまりは
意見を言ってみなければ、どういう結果が出るかわからない。
と、いうことです。
この本では次のような言葉も出てきます。
やってみなければ失敗するかどうかは分からないのです。
「傷つきやすい人のための図太くなれる禅思考」より
分からないことは放っておく。
失敗に縛られない。
それが禅の根本的な考え方です
失敗はしたくない。
誰でもそう思いますよね。
私も失敗はしたくありません。
でも、失敗にとらわれていると立ち止まったままです。
だから
失敗への不安や恐れを一旦横において、結果にこだわらず開き直って意見を言ってみる。
その結果、仮に望んでいた結果が出なかったとしても、その経験は必ず次に活かせます。
仕事に集中すれば恐れは抱かない
この本の中では、禅語として
「一行三昧(いちぎょうざんまい)」
という言葉が紹介されています。
真っすぐな心をもってひとつのことに全力を尽くすという意味だそうですが、
「目の前の仕事に没頭すること」
と、捉えてもいいかと思います。
仕事に没頭しているときは、時間を忘れて他のことは一切考えず集中していますよね。
目の前の仕事に集中していれば、人は恐れや不安などを抱くこともありません。
仕事に集中しながら、開き直って自分の意見を言ってみる。
すると、自分の心は強くなっていきますし、いい意味での図太さも身についていきます。
最後に
今回は、失敗が怖くて意見が言えなくなってしまうときの対処方法として、禅の教えをお伝えしました。
「開き直り」という言葉には、急に態度を変えてふてぶてしくなるとか、ネガティブなイメージがあるかもしれません。
でも、今回をきっかけに、開き直りの定義を変えてみませんか?
自分の意見があるのに言うことをためらっているのなら、ぜひ禅の教えを取り入れてみてください。