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部下の目が気にならなくなる簡単な方法
先日、相談を受けたお客様がこんなことをおっしゃいました。
「部下の目が気になり注意したくてもできない」
「もし注意が原因で辞めてしまったら仕事が進まなくなり自分が困る」
これまでリーダーではなくて、ひとりの担当者として仕事をしていので、こんな悩みを持つことはなかったのに、リーダーになってから部下の目を気にするようになってしまった。
この「部下の目」、よくわかります。
私も会社員時代は、いつも部下の目を気にしてました。
「部下からどう思われているか」
「仕事ができるリーダーと見られているか」
「いい人と見られているか」
そんな視点でいつも考えていました。
だから、自分が嫌われたり否定される要因はすべて潰しておいたほうがいいと考えて、先回りして部下の仕事の負担を減らしたり、今やらなくてもいい仕事をやってたりしてました。
今から思えば、自分自身の評価を部下に全部委ねていましたね。
あなたはどうですか?
私と同じように考えていませんか。
評価を他人に委ねてしまうと、いくら頑張っていても、相手が少しでも批判してきたら、すぐに気持ちが沈んでしまいます。
部下の目を気にしすぎていると、結局、自分を苦しめることになるのです。
では、どうすれば、部下の目を気にしないようになるのでしょう。
部下の目が気にならなくなる簡単な方法
部下の目を気にしないようにする方法として、すぐに思いつくのは「気にしないようにする」と思うことですよね。
でも、これはうまくいきません。
人は気にしないようにと思えば思うほど、気になってしまいます。
なぜなら、私達の脳は「否定形」を理解できないからです。
というより「否定のイメージができない」といったほうが適切かもしれませんね。
「今日のお昼にラーメンを食べることを想像しないでください」と言われても、脳は勝手に判断して「ラーメン」を想像しています。
あなたの頭の中にも、今「ラーメン」が浮かんでいるのではないでしょうか?
脳は最初に出た言葉からイメージをつくり始めて、ラーメンを自分の脳内に現します。
そのあとに否定しても、一度脳内に浮かんでしまったものは、そう簡単には消えていきません。
だから「気にしない」と思っても、余計に部下の目が気になるので、効果は乏しいです。
なぜ、部下の目が気になってしまうのか?
では、ちょっと視点を変えて、そもそも、部下の目を気にしてしまうのはなぜなのでしょうか。
それは「自分は部下からどう思われているのか?」の不安や心配の気持ちが強いからですよね。
でも、家族やパートナーの前では、安心して穏やかに過ごせます。
それは
「この人は自分のことを必要としてくれている」
「私のことを好きでいてくれる」
と、心から信じられるからです。
ということは
「自分のことを必要としてほしい」
「好きでいてほしい」
という「承認欲」が部下の目を気にしてしまう原因と言えます。
冒頭の相談者さんの例でいえば、部下が少しでも反論したり批判してきたら「自分は評価されていない」と考えてしまいます。
つまり、承認欲が満たされず気持ちが沈んでしまうわけです。
気持ちが沈んでしまうのは、評価されることによってなにかしらの利益があると思っていたのに、それが受け取れないからです。
利益の中には、
居心地のよい職場環境になる
社内の評価が上がる
昇進できる
給料が増える
などがありますが、それが受け取れません。
だから気持ちが沈んでしまうのですね。
承認欲を止める方法
では、こうした承認欲をなくすにはどうすればいいのかですが、人間は欲の塊ですから、なくすことは難しいです。
でも、承認欲が暴走しないように自分で気づき、止めていくことはできますから、その方法を2つご紹介します。
自分は自分のままでいい
まず、ひとつ目は「自分は評価されたいと思っているんだなぁ」と客観的に考えることです。
「評価されたい」を解きほぐしてみると、「自分で自分を評価するよりも、相手からさらに評価されたい」という欲になります。
これを
「自分で自分を評価しているままに、相手が評価してくれてもOK」と考えます。
相手の評価は相手が決めるものですから、こちらではコントロールできません。
コントロールできないものは、いくら気にしても仕方がありません。
だから「自分は自分のままでいいんだ」と思えれば、「評価されたい」という欲が止まります。
いつも部下の目を気にしてしまう人は「自分は自分のままでいい」と言い続けてみてください。
言い続けることで承認欲が止まっていくことを実感できるはずです。
相手の承認欲を理解する
ふたつ目は、自分のことを考えずに部下のことを考えることです。
部下もあなたと同様に承認欲がありますから
「この人はなにを褒められたいのか」
「何を認めてほしいのか」
「何を理解してほしいのか」
一体どのような承認欲があるのか理解しようとすることです。
部下のことを考えているときは、自分のことは考えませんから「評価されたい」という欲は止まります。
部下に目を向け、いろいろな事情があることがわかると、部下の言動に対するあなたの受け止め方も変わっていきます。
「まあ、いろいろ大変なんだろう」
「反論したい、批判したい事情があるんだろう」
そんなふうに思えるようになると余裕が出てきますから、部下の目も気にならなくなっていきます。
部下によって欲の中身は様々でしょうが、その欲に気づき、あなたができる範囲でひとつでも満たしてあげることができれば環境が変わっていきます。
人は自分の承認欲を満たしてくれる人とは、良い関係を保とうとしますからね。
まとめ
部下の目が気になるのは、欲があるからです。
欲は際限がないですから、いつまでも追い求めることになります。
評価してくれる、認めてくれるかどうかは、部下次第です。
その部下にずっと期待しているのは苦しいです。
だって、いつ応えてくれるのかわからないのですから。
「部下の目が気になるなぁ」と思いだしたら、そこには欲があることに気づきましょう。
そして、その欲が暴走しないように、今回お伝えした方法を試してみてくださいね。